熱処理、特に真空熱処理において、炉内空間を適切な状態に管理・維持することは、最も重要な点の一つです。バッチ式の真空炉では、加熱室内の空気を真空ポンプで荒引を行った後に、クラッチと呼ばれるもので、扉の締め込みを行います。このクラッチ部分に故障や不具合が生じると以下のようなトラブルを起こしかねません。
【事例】
・扉の開閉操作が行えない。
・ヒーターが加熱を開始させる信号が受信できない。
・AGVなどを用いてオートメーション化させている場合、扉の開放動作が行われず、搬送が中断してしまう。(工程に大幅な遅れが発生しかねない。)
・クラッチの締め込み圧力のゆるみにより、処理中のプログラム停止を引き起こす可能性がございます。
中古設備の初回始動や移設後は、これまでと異なる状態である場合が多いため、設備や部品・メーターなどの正しいパラメータおよび監視・管理方法を把握しておくことがトラブルが発生した際に迅速な解決へとつながってきます。
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